コーヒーをお家で飲みたいんだけど、
どうやったら美味しく淹れられるの?
とても簡単にできるよ。
濃い目に淹れてお湯で割る!
調整がしやすいんだ。
せっかく良い豆が手に入ったんだけど、、、
スペシャルティコーヒーを家で淹れてみたいけど、、、
美味しく淹れられるかな?
いろいろな抽出方法がありますが、どれがいいのかわからない!という方も多いのではないでしょうか。
私もはじめはそうでしたが、あれこれ試してようやくたどり着きました。
初心者でも失敗しにくいスペシャルティコーヒーの淹れ方は、珈琲きゃろっとさんで教えてもらった
「きゃろっと式 ≒ お湯わり式」です。
特徴は、後味がすっきりして、コーヒーの特徴がわかりやすくなること!しかも冷めてきたときに酸っぱくならず、むしろ甘みを充分に感じられるんです!
後味がすっきりする理由は、コーヒーの美味しい成分だけを抽出することができるからです。
コーヒーの淹れ方の違いで、わかりやすく味に違いが出た経験は初めてでした。
自分の中では「一番だし方式」(笑)と呼んでいます。鰹節でだしをとるときのアレです。原理は同じなんですよ。
家でコーヒーを淹れると、家の中がコーヒーの香りに包まれます。香りって心を落ち着かせる効能もあります。そして美味しいコーヒーをいただく。幸せな時間が待っています。
スペシャルティコーヒーにハマって5年目の筆者がおススメする、コーヒーの淹れ方をお試しください。
コーヒーを淹れるために用意するもの
ここでは一番普及していてるペーパードリップ方式で説明します。もちろんネルドリップでもOKです。
コーヒー豆(できればコーヒーミル)
コーヒー豆が持っているポテンシャルが高いほど、淹れたコーヒーが美味しくなる可能性は高いです。
どんな技術をもったバリスタでも、豆の持っているポテンシャル以上の美味しさは出せません。
だから豆を選んで買うところは大事です。
また、焙煎してからは時間とともに酸化していきますので、焙煎してすぐの新鮮な豆を用意してください。
一般的にコーヒーが美味しく飲めるのは、焙煎してから豆のままの状態で、4日~1か月の間(冷凍保存)くらいといわれています。
粉にしてしまうと、2週間以内に飲み切ってしまったほうが良いでしょう。
お店で買う時は焙煎した日を聞いておくといいですよ。
また、お店によって目指しているもの違いますので、同じ銘柄の豆でも味わいが違うことが良くあります。ご自分の好みにあうかどうか、試してみてください。
コーヒーを砕くのがコーヒーミル(コーヒーグラインダー)です。お持ちでなければ購入先で挽いてくれますが、豆を挽いてしまうと酸化(劣化)しやすくなります。また、粗さを変えたくてもお店で買うタイミングでしか調整できません。
粉で買う場合、少量にしてすぐに飲み切ってしまいましょう。
豆を挽くときは少し粗めにしてください。細かく挽くと表面積が増えてお湯と接触する時間が増えてしまい、雑味成分が出すぎてしまいます。
コーヒーを家で楽しむのなら、コーヒーミルを手に入れるのをおススメします。粗さも自分好みに調整できますし、挽きたての香りがする中でコーヒーを淹れると幸せな時間が増えます。
ペーパーフィルター&ドリッパー
たくさんの種類が売っています。凝り出すとキリがありませんので、最初に購入するのであれば、安価なプラスチック製でいいでしょう。
ドリッパーの底には穴が開いています。穴が多いほどコーヒー抽出液は早く排出され、お湯とコーヒー粉が触れる時間が短くなるので、味わいはすっきりしやすいです。
穴が少ないと、コーヒー粉とお湯が接触する時間が長くなるので濃いコーヒーになりやすいですが、雑味も出やすいです。
お好みでお選びください。一度購入したドリッパーで味見してから、他に目をやっても良いのではないでしょうか。
耐熱ガラス製メジャーカップ
コーヒーサーバーでなくても、コーヒーの抽出液を正確に測れるような目盛りがあれば、メジャーカップでかまいません。もちろん料理でも使えますので便利です。
今回は抽出したあとにお湯で薄める方法なので、細かい目盛りがあった方が便利です。
コーヒーポット
注ぎ口が細く、お湯がゆっくり注ぎやすいものがおススメです。ドバっと出てしまうと、豆を撹拌しすぎてしまい雑味が出やすくなります。
私も昔はティファールの湯沸かしポットから直接淹れていましたが、コーヒー教室で教えてもらってから購入しました。
キッチンスケール(1g単位)と温度計
キッチンスケールはコーヒー豆の重さを測るのに使います。焙煎の強弱によって水分量が変わり、同じ体積でも重さが変わるのです。同じメジャースプーン1杯でも、焙煎が強い豆は重さが少なくなります。
ご家庭にあるキッチンスケールでかまいませんので、重さを測るようにしましょう。
温度計は、お湯の温度を測るのに使います。お湯の温度は、コーヒーの味に対する影響が大きいポイントの一つですので、持っておきたいツールの一つです。
お湯が高いほどコーヒー成分を抽出しやすくなります。焙煎の強い豆には低く(85℃くらい)、浅い豆には高く(87℃くらい)します。
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コーヒーの淹れ方
コーヒー1杯分(120cc)を淹れるのは意外とむずかしいです。投入するお湯の量を少なくできる限界が決まっているので、調整がしにくいからです。料理でも1人前を作るより大鍋でたくさん作ったほうが美味しくできますよね。 できれば2~3杯分淹れましょう。
ここでは、3杯分(360cc)の量で説明します。ペーパーフィルターでなく、ネルフィルターを使っていますが、淹れ方は同じです。
蒸らし
お湯の用意:沸騰させたお湯を87℃くらいまで冷まします。
コーヒー豆を30g計量し、粗めに挽きます。
ドリッパーにペーパーフィルターをセットし、お湯をかけます。紙くささを軽減させるのと、コーヒー器具を温めます。ドリッパーにたまったお湯を捨てます。
コーヒー豆をペーパーフィルターに30g投入、軽くゆすって平らになるようにします。
お湯を細く中心からのの字を書くように注ぎます。新鮮で焙煎が強い豆ならもこもこ膨らんできます。お湯でひたひたになり、コーヒーがぽたぽた落ちてきたら注ぐのを止め、30秒待ちます。
焙煎のときに豆の表面に多く付着している炭酸ガスを取り除くためです。焙煎してから時間がたつと、炭酸ガスは自然に放出されるので、蒸らしの時のふくらみは弱くなります。
焙煎が浅い場合も炭酸ガスの付着量が少ないため、新鮮な状態であってもふくらみは弱いです。
抽出
蒸らし終わったら、中央からゆっくりお湯を注ぎ、のの字をかいていきます。「の」の大きさは1円玉くらいを狙って。ペーパーフィルターにかからないようにします。
粉がひたひたの状態をたもちながらお湯を注いでいきます。
3杯分なら 150cc が抽出できたら、ドリッパーを外します。この150ccをいつも同じにすることが、味を安定させるポイントです。
作りたい量 | 豆の量 | 抽出液の量 |
2杯分 240cc | 23g | 100cc |
3杯分 360cc | 30g | 150cc |
4杯分 480cc | 45g | 150cc |
4人分のときもう少し抽出したくなりますが、美味しい成分はしっかり抽出されているので大丈夫です。
ペーパーフィルター側にできた土手を崩したくなりますが、じっとがまん。雑味成分がでてしまいます。
お湯割り
抽出液に作りたい量 (360cc) までお湯を足して、よくかき混ぜたら完成です。きゃろっとさんでお手本動画を上げています。
なぜお湯わりでコーヒーが美味しくなるのか
コーヒーの成分は美味しくないものも含まれている
コーヒーには「苦み」「酸味」「甘み」「雑味」の素になる成分が含まれています。その成分の組み合わせとバランスで、コーヒーの味わいができあがります。
「雑味」といわれるものには「渋み」や「エグみ」を感じる成分が含まれています。含有バランスによっては美味しくも感じられるのですが、コーヒーを飲んだ後の「後味の悪さ」を感じるのがこの成分です。
「雑味」が少なくなれば、より「美味しい」と感じられる、というのがこの淹れ方の前提条件です。
コーヒー成分のうち、美味しい成分だけ溶かし出せればいい
コーヒー成分のうち、旨味成分(特に糖質)は早く溶け出し、雑味成分は遅れて溶け出してくるという性質があります。
この特性を利用したのが「きゃろっと式:お湯わり式」です。
作りたい分量をずっとコーヒー粉にお湯を当てるのではなく、最初に美味しい成分を抽出したらコーヒー粉は外す。そうすれば雑味成分がたくさん抽出される前に、美味しいところだけ抽出できます。
でも最初から最後までお湯の全量をコーヒー粉に通すよりも、コーヒーとして薄くなるから、コーヒー粉の使用量を10%増やして、美味しい成分の量を増やすというロジックです。
「お湯で割る??」→ ホントに美味しいのか?? って思いましたが、初めて試したとき、後味の良さに感動しました! コーヒーを飲んで衝撃を受けたのは初めてかもしれません。
もちろん「きゃろっと」さんのコーヒー豆の品質が良かったということもありますが、他店の豆でも同じように後味の良さが際立ったので、この抽出方法のおかげだということが言えます。
実験してみた
前提条件とした、「コーヒー成分のうち、旨味成分(特に糖質)は早く溶け出し、雑味成分は遅れて溶け出す」のが本当かどうか、実験してみました。
コーヒー粉を30g用意し、3杯分(360cc)抽出します。前半の160ccと後半の160ccを比べたのがこちらです。色が前半のほうが濃いことがわかります。
味わいも、後半は薄い上にエグみがあり非常に後味が悪いです。前半の抽出液は、強い酸味とコクがあり、さすがに濃すぎ。
「前半の抽出液+お湯」 上品な後味の良いコーヒーになりました。お湯にはエグみも渋みもないので、すっきりした後味になったのです。
「前半の抽出液+後半の抽出液」 飲み比べると雑味を感じ、後味の違いがわかります。
脱線しますが、鰹節からだしをとるとき、一番だし、二番だしなどと言われますが、コーヒーの淹れ方実験と似ていると思っています。
かつお「一番出し」は、豊醇な味と香りでそのまま飲むお吸い物に使われます。残った二番だしにも旨味が残っていますが、えぐみも一緒にとり出してしまうため、そのまま飲むお吸い物には向きません。煮物など、直接飲まない料理に使われます。
コーヒーもそのまま飲むものですから、「一番だし」が良いわけです。
かつお一番だしは、豊潤な味と香り、そして濁りのない上品な琥珀色が特徴です。吸い物、みそ汁、茶碗蒸し、そばつゆ、うどんつゆなどにぴったりです。
鰹節の一番だしを美味しく取るコツは、鰹節を濾した時に、だしがらを絞らないという点です。最後の最後まで旨味を絞り出したいと思うかもしれませんが、えぐみが出て逆効果になってしまうのでやめておきましょう。
にんべん 一番だしと二番だしって何が違うの?一番だしの取り方
それでもコーヒーが美味しくない場合
この淹れ方でも美味しくない! コーヒー豆の特徴がご自身の好みに合わないだけかもしれませんが、こんなことも考えてみてください。
コーヒーが「濃すぎる」
フルーティな酸味と言われる豆でも、コーヒーが濃すぎるとフルーティではなくなります。口にいれると顔をしかめてしまうようなキツイ味わいの時は、試しにお湯を少し足してみてください。筆者の経験では、エチオピアなど焙煎の浅い豆の時、濃すぎると全くおいしくなかったのが、お湯を足したらレモンティーのような味わいと香りに変わり、びっくりしたことがあります。
また、お湯の温度が高すぎても抽出濃度が上がってしまい、「えぐみ」が出やすくなります。
コーヒーが「薄すぎる」
口に含んでも香りが弱く、味わいもない。そんな場合は抽出液に足すお湯の量を減らすか、使う豆の量を増やしてみてください。抽出液をすべてお湯で割ってしまっていたら・・・。次回に淹れるときにそうしましょう。
コーヒー豆のポテンシャルが低い
コーヒー豆が持っているポテンシャル以上の美味しさにはなりません。
スペシャルティコーヒーとして流通している豆は、カップテストを経て流通していますので、ある程度の品質は担保されています。
しかし、焙煎してから日数が経って酸化してしまったような場合には、フルーティさがない酸っぱいコーヒーになってしまいます。
また、一般的に流通しているレギュラーコーヒーの品質は、あたりはずれがある可能性があるので、一度「スペシャルティコーヒーで試してみる」のも良いかと思います。
お湯わりができるコーヒメーカーを導入する
自分で淹れるといつも同じような味わいにならなかったりするのは、仕方ありません。
そんな時は機械に任せるのもアリです。
「アラジン社」が「珈琲きゃろっと」と共同開発したコーヒーメーカーがあります。
お湯を注ぐ経路が別にあって、お湯割りにできます。また、お湯の割合もお好みで変えられるようになっています。
2023年のSCAJ(スペシャルティコーヒーの国際見本市)に見学に行ったとき、アラジンさんも出展していました。話を聞くと、相当「珈琲きゃろっとさん」打合せ、検討しながら開発を進めてきたそうです。
まさにきゃろっと式(お湯割り式)が自動でできあがります!
初心者でも失敗しないスペシャルティコーヒーの淹れ方を解説;「きゃろっと式(お湯わり式)」;まとめ
スペシャルティコーヒーを美味しく淹れるコツをご紹介しました。この「きゃろっと方式(お湯わり式)」は豆の量は少し多めに使いますが、まさに「一番だし」です。
濃かったら薄めればいいので自分の好みに調整しやすく、初心者の方におススメの淹れ方です。
私も1年半前に「きゃろっと」さんに出会い、それ以来この淹れ方にハマっています。ぜひ、お試しください。
おススメのコーヒー豆はコレ
買う豆に迷ったら、スペシャルティコーヒーを試してみたいと思ったら、間違いないのがこちらです。ご参考にどうぞ。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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